南極の冬の開けることのない夜---エンペラーペンギンの雄たちは、氷点下60度の厳寒のなか、雌の帰りを待ちながら卵を抱きつづける。 南極大陸をとりまいて流れる海流や、吹きすさぶ烈風をさえぎるものは何ひとつ存在しない。嵐の海に点在する孤島が、キングペンギンの故郷になる。